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世界ではいまだ、約15億人がトイレを使えない現実があります。
トイレがない人たちは、バケツやビニール袋にうんちをしたり、屋外で排泄をしたりしているのです。
うんちには、病気を引き起こす細菌がたくさん含まれています。トイレがないところでは、
細菌たちがさまざまな所から体内に侵入。それらが原因で、免疫力の弱い子どもたちは下痢を発症し
1日に1,300人以上が、命を落としています。
そんなトイレにまつわる問題を、世界のみんなで考え、少しでも改善していくために。
2013年、国連は毎年11月19日を「世界トイレの日」(World Toilet Day)と定めました。
トイレに関する主なターゲット
過去20年ほどの間に、少なくとも基本的なトイレを使える人たちの割合は、少しずつ増加してきました。2000年には56%であったその割合は、2022年時点81%まで向上。しかし今なお、世界人口の19%にあたる約15億人が、排せつ物を衛生的に管理・処理できる基本的なトイレを使用できていません。
© UNICEF/UNI89875/Ferguson |
世界ではいまだ、道ばたや草むらなど、屋外で用を足す人々が大勢います。屋外排泄をすることによって、排泄物に含まれる病原菌が人の手やはえなどの虫、川、地面などを介して人の口に入り、下痢やかぜなどの病気をひきおこします。
© UNICEF/UNI38945/LeMoyne |
不衛生な水や、トイレ以外の場所での排泄などが原因で、うんちに含まれる細菌が体内に侵入。下痢などの病気を引き起こし、命を落としてしまうことも少なくありません。下痢による死亡の約60%は、安全でない飲み水と不衛生な環境に起因しています。
© UNICEF/UNI132359/Nesbitt |
「用を足している姿を人に見られるかもしれない」不安は、特に思春期を迎えた女の子には切実な問題です。また、学校を休むうちに授業がわからなくなることもあり、トイレは教育にも大きな影響を及ぼします。実際にユニセフの報告では、アフリカの女の子の10人にひとりは、トイレがないという理由から生理中は学校を休んだり、退学してしまうという調査結果もあります。
© UNICEF/UNI46103/Cranston |
誰でもトイレをしている姿は、人には見られたくないものです。清潔なトイレで人目に触れず、安心して用を足せる環境づくりが、一人ひとりの尊厳を守ることにつながります。
・ユニセフ・WHO 報告書「家庭の水と衛生の前進2000〜2022年:ジェンダーに焦点を当てて(Progress on household drinking water, sanitation and hygiene (WASH) 2000-2022: Special focus on gender)
・UNICEF Data: Diarrhoea
世界では、今なおトイレの不足をはじめ、「手洗い」などの適切な衛生観念や習慣が普及していないために、毎日多くの幼い子どもたちが、下痢などの予防可能な病気で命を落としています。そんな世界の問題を少しでも改善していくために。ユニセフは、国連機関の中でも、特に「水と衛生」の分野において、様々な活動を行っています。
1946年に活動を開始して以来、これまで世界中でトイレの作り方を伝えたり、トイレづくりに必要な資材を届けてきました。また、トイレの後の手洗いの普及など、衛生的な生活についての知識を広める活動も展開しています。
ひとりでも多くの子どもたちが、清潔なトイレを使い、健やかに成長できるように。
ユニセフは、これからも世界各地で衛生習慣や衛生設備の普及をすすめ、衛生に関する問題の解決に
取り組んでいきます。
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日本における、ユニセフ「世界トイレの日」プロジェクトは、これらのサポーター企業とボランタリースタッフの協力のもと2013年に立ち上げられました。(※本プロジェクトに関しましては、2019年現在、新たな活動予定はなく、サポーター企業の募集も行っておりません)
関連リンク | 日本ユニセフ協会・TAP PROJECT JAPAN | 日本ユニセフ協会・世界手洗いの日プロジェクト |
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